2003年 藤田理麻 10周年記念展イベント
– 砂曼陀羅の実演-

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インド・ダラムサラから来日した2人の僧侶を迎えて、個展会場にて砂曼陀羅の実演を披露していただきました。
写真左側がDenzin Lodoe(デンジンロードエ)氏、右側がWangchuk(ウォンチュック)氏です。

砂曼陀羅(すな・まんだら)とは

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チベット仏教独自の芸術である「砂曼陀羅」(マンダラ)は、色を付けた砂で描く宇宙像であり、神へのお供えです。
砂を使う理由には、誰もが簡単に手に入れることができ材料だからです。
チベット伝統では、川沿いの岩を手で砕き砂状にしたものに自然顔料で色をつけます。
そして特別の道具を使って厳密な宇宙像を描くのです。

通常はひとつの曼陀羅を完成させるのに何ヶ月もかかります。
作業中にくしゃみなどしたら砂は飛び散ってしまうので、マスクなどをして口と鼻をカバーします。
完成した曼陀羅は、祈りとともに一気に破壊してしまいます。
そして砂を壷に入れ川や海に持っていき、またそこで祈りとともに自然に「戻す」のです。

IMG_6176何日もかけて創り上げた曼陀羅を破壊してしまうのはもったいない気持ちがしてしまいますが、「ものに執着しない」という仏教の教えに基づく、素晴らしい神様への捧げ物といえましょう。

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